私は家猫になりたい【人が猫を飼っているのではない】

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この記事はこんな方におすすめ
  • 猫を飼ってはみたものの猫に飼われているようでならない
  • 人はなぜ猫にこうも惹きつけられるのか

 

 

私は家猫になりたい【人が猫を飼っているのではない】

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私は家猫になりたい。

 

「おっ、ついに病んだか?」と思われている其処なあなた、安心しろはるけき昔からずっと2割くらい病んでる。いつでもリジェネならぬいつでも2割病みなので、返って大病を患わないみたいな。はい、云うまでもなく科学的根拠エビデンスはございません。

 

ネコ科最強の生き物=家猫説

 

さて、唐突なのですがネコ科最強の生き物と云えば何でしょう。

 

大抵の方はライオン──と即答なさるところでしょうが、じゃあそのライオンが現地球上で幅を利かせているかというとそんなことはないわけで。もちろん人間が環境に余計な手を加えたこともありますが、今やライオンはインドの森とアフリカの自然保護区という限られた環境でしか生きてはいけません。

 

一方の家猫は云わずもがな、もはや地球上のどこにでもいます。

 

百獣の王を出し抜き、繁栄したその個体数は全世界でなんと六億超え

 

猫は自ら人に飼われる道を選んだ

 

ではなぜに家猫がここまで地球を席巻できたのかと云いますと、彼らは早いうちから「人に飼われてやる」道を選んだわけです。

 

たとえば牛や豚は人に飼われ改良を施された結果、人に懐く家畜動物と相成りましたが、家猫は改良される前から人と共生する方向に進化を遂げた数少ない種──であると云われております。

 

そう、家猫は改良の末に野生──本能を失ったのではありません。本能を確かに残したまま人に飼われてやる道を選択したのです。

 

だから、偶にあるじゃないですか。自らお腹を無防備に晒してくる猫をモフモフしながら「野生はどうしたぁ~!」って云いたくなる瞬間。違うのです。あの仕草こそが家猫の野生の片鱗なのです。

 

むしろ深夜についついハイカロリーなモノを食べてしまう現生人類の方が「狩猟採集民だった頃のお前はどうしたぁ~!」とツッ込まれるべきなのです(云うて人間がハイカロリーに目がないのは狩猟採集民だった頃の名残なのですが、そのあたりはまた別の機会にお話しします)。

 

 

家猫が人類との共生を選んだワケ

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ではなぜに家猫は人類と共生する道を選んだのか──その背景にはネコ科動物特有の生きづらさがあります。

 

猫は真性肉食動物

 

皆さんは真性肉食動物という言葉をご存知でしょうか? これは文字通り生きていくために肉を食わなければならない生き物のことでして、猫がこれに当てはまります。

 

実際猫の歯を見ていただければわかると思うのですが、食物をすり潰す用の歯がございません。構造上、肉以外食う気がないわけですね。

 

人間目線で考えると「そっかー、生きていくうえで肉が欠かせないのかー」くらいの感覚であるやもしれませんが、野生動物目線で見るとそう悠長にも構えていられません。

 

肉は自然界で最も手に入りにくい栄養素といって過言ではないからです。

 

猫のタンパク質要求量

 

じゃあ猫はどれくらいの肉──すなわちタンパク質を摂取しないとダメなの? と訊かれたらこれが何と同じ体形の犬の3倍だそうで。子猫になると4倍必要とまで云われております。

 

加えて、ネコ科動物が生きていく上でどれくらいのお肉もとい草食動物が必要なのかと申しますと、こちらがネコ科動物体重1キログラムに対し、草食動物100キログラム

 

先ほどライオンは限られた環境でしか生きていけない──というお話をしましたが、あれは人間の環境破壊以前に、そもそもネコ科動物の生きてく条件シビアじゃね? という意味合いも含んでおります。

 

ネコ科動物が「群れ」を作らないワケ

 

ネコ科動物が「群れ」を作らない理由のひとつはコレでして。生きていくために肉を食う他ないわけですから、イヌ科動物のように「群れ」を成していたのでは自分の食べる肉が足りなくなってしまうのです。

 

「あれ? でも、群れているライオンってドキュメンタリーでよく見るじゃん?」と思った方。あれは一匹のオスを中心とした数匹のメスとその子どもたち──ハーレムという名の単独の家系ですので、「群れ」ではないのです。

 

ちなみに公園に野良猫が集まっているのも「群れ」ではありません。

あれは「ここにいた方がエサをもらえる可能性が高い」という個々の判断から集まっているだけです。

猫ってホント理想的な距離感を体現しているよなと思うのですが、いかがか。

 

それゆえ、家猫って人類と共生する道──飼われてやる道を選択したのではないかなぁと。

 

定期的にエサをくれるし、可愛がってくれる"生き物"が傍にいたいというのであれば、一緒にいるに越したことないじゃないですか。

 

 

人類は家猫に支配されている

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いや、実際考えてみてくださいよ。たとえば犬ってもちろん愛玩目的で飼われているものもいますけど、中には警察犬とか盲導犬とか何らかの社会貢献的な目的のもと躾をされている犬もいるじゃないですか。牛や豚だってほぼ畜産目的でしょうし。

 

その点、猫ってどうです? 愛玩特化型じゃないですか? 愛玩特化型って我ながら中々のパワーワードですけど、兎角しつけてどうこうしようという類の生き物ではないじゃないですか。

 

家猫を飼う人間側最大のメリット「ただただ愛でたい」ってもうコレ、猫側飼われてやってるでしょ。

 

猫の癒し効果は寄生虫によるマインドコントロール

 

さらにトキソプラズマと云って基本猫の腸内からしか生まれないとされる寄生虫がいるのだけれど、こちら猫のフンなどからネズミに感染しますとドーパミンの分泌を狂わせてヒャッハー状態にする効果がある──と云われておりまして。

 

本来なら猫を警戒するネズミをヒャッハー状態にすることで、労せず捕まえられるというわけです。

 

で、このトキソプラズマもしかしたら人間のドーパミン系にもある程度影響与えてるんじゃね? と考える学者さんもおるわけでして。

 

だから、よくいるじゃないですか。愛猫に対して赤ちゃん言葉で話しかけちゃう人。愛猫相手じゃなくてもフツーにいますけど。

 

アレ、実はトキソプラズマドーパミンの分泌狂わされてんじゃね? もしかしたら人類って猫を飼っているつもりが、貴重なたんぱく質確保要員として猫に飼われているんじゃね? などとも考えられるわけですよ。まあ、可愛いからイイか(脳死)。

 

猫とトキソプラズマについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をおすすめしておきます。

 

猫が人を元気にする理由は寄生虫によるマインドコントロールかもしれないという仮説(欧米研究)

 

というわけでタイトルの伏線を回収しておきますと、私も可愛がってもらえる方に進化したかったなぁ~と、そういうお話でした。

 

子猫なんてルンバに乗ってウィーンとしているだけで可愛いじゃないですか。動画にしてが持つじゃないですか。

 

私だってルンバに乗ったら可愛いし。そんなことないか。

 

ではまた~。